FAQ

2015/03/06現在

Q.1-1

貨物を輸出したり、技術を提供したりする場合、前もって確認しなくてはならないことはありますか。

A.1-1

安全保障輸出管理に関する外為法上の許可の要否を確認してください。

外為法第48条第1項では「貨物の輸出」を、外為法第25条第1項では「外国での技術提供」と「非居住者への技術提供」を規制の対象としています。
具体的にやるべきこととして、
@ 貨物や技術がリスト規制(貨物:輸出令別表第1の1から15の項、技術:外為令別表の1から15の項)に該当するか
A その用途がキャッチオール規制の客観要件に当てはまるか
のチェックがあります。

@やAに当てはまる場合は、原則、輸出したり(通関手続きを行う前)、技術提供したりする前に経済産業大臣の許可が必要です。             


Q.1-2

技術も規制されるとのことですが、外国人に技術を提供する場合にのみ規制の対象になるのでしょうか。

A.1-2

技術提供は、取引相手の国籍によるのではなく、外国において技術を提供する場合と日本国内であっても居住者から非居住者に技術提供する場合に規制の対象となります。「居住者」「非居住者」の区分は、外為法の定義に加えて財務省の『外国為替法令の解釈及び運用について』で規定されています。また、法人と個人の別に分けて判断することになります。

規制内容を大きく整理すると、次のような場合に、規制の対象になります。実際の法律の条文とそれらの適用はなかなか難しいのですが、この基本を抑えてください。

    @ 国内から外国において提供する場合(提供元、提供先が、居住者か非居住者かを問わない)
    A 国内で、居住者が非居住者に提供する場合

    ※経済産業省 安全保障貿易管理課のホームページより抜粋

Q.1-3

海外出張に際し技術資料を携行する予定です。その資料を出張者である私だけが利用する場合、これについても技術の提供として規制の対象になるのでしょうか。

A.1-3

自分だけがその資料を使う目的で技術資料を持ち出すのであれば、役務取引は生ぜず、規制の対象外です(根拠:外為法第25条第1項、同条第3項第一号)が、事故を未然に防ぐために、例えば「海外出張時輸出管理チェックシート」のようなものを用意し、社外に持ち出す技術の管理をすることをお勧めします。管理方法の詳細は『安全保障貿易管理ガイダンス』をご参照ください。

また、次のような場合には自己使用とは判断されず、非居住者への技術提供となりますので、その場合にはリスト規制及びキャッチオール規制を確認し、経済産業大臣の許可の要否をご確認ください。

・現地でリスト規制に該当する貨物を製造するために「技術資料」を使用する
・「技術資料」を非居住者向けの研修等に用いる
・技術資料等は渡さないが内容を口頭で説明したり開示する

 

Q.1-4

シンガポールへ海外出張することになり、普段、業務で使っている市販のノートパソコンを携行する予定です。携行する理由は、日本で普段行なっている社内業務を行うため(メールチェックなど)であり、海外で提供する予定はありません。あくまでも自己使用が目的です。
それでも、規制の対象になりますか。

A.1-4

技術(プログラムを含む。)に関しては、自己使用目的で携行するので規制の対象外です(根拠:外為法第25条第1項、同条第3項第一号)が、現地に置き忘れたり盗難事故等を未然に防ぐために、例えば「海外出張時輸出管理チェックシート」のようなものを用意し、社外に持ち出してもよい技術なのか管理の対象とすることをお勧めします。管理方法の詳細は『安全保障貿易管理ガイダンス』をご参照ください。

貨物については、自己使用であっても輸出することには変わりはありません。パソコンは、具体的には、輸出令別表第1の8の項や9の項(7)での該非判定が必要です。

  1. ※平成24年8月1日施行の政省令改正により、市販されているパソコンの多くはリスト規制に非該当であると思われますが、メーカーに確認してください。
  2. ※リスト規制に非該当の場合は、通常、キャッチオール規制の客観要件をチェックすることになりますが、自己使用目的(日本で普段行っている社内業務を行うため)であれば問題ありません。

 

 

Q.1-5

社内技術データをストレージサービスに預けることを検討していますが、ストレージ用のサーバーが外国にある場合は外為法上の規制を受けますか。ストレージ用のサーバーがどこに設置されているか分からない場合はどう対応すればよいでしょうか。

A.1-5

御社自らが技術データを使用するためだけにストレージサービスを利用する契約になっていて、その契約通りに技術データを使用するのであれば、外国に設置されたサーバーに保管される場合であっても、外国において又は非居住者への技術提供として扱う必要はありません。しかしながら、たとえばストレージサービス提供者等が当該技術データを閲覧、取得又は利用できることを知りながら契約する場合は規制の対象となることが役務通達別紙1−2 いわゆるクラウドコンピューティングサービスの解釈で規定されていますのでご留意ください。

クラウドコンピューティングに関する役務通達の改正、経済産業省のQ&A、CISTECのストレージサービス利用における自主管理ガイドライン等について

   

Q.1-6

社内技術データをストレージサービスで保管しているのですが、海外子会社にもアクセス権を付与して、そこで技術等のやり取りを行う予定です。この場合、海外子会社への技術提供となり、外為法第25条の対象となりますか。

A.1-6

御社から海外子会社への技術提供となり、外為法第25条の対象となります。役務通達別紙1−2 いわゆるクラウドコンピューティングサービスの解釈(1)のなお書きでその旨が説明されています。

   

Q.1-7

私たちの大学では留学生を受け入れ、一緒に研究を行っています。ある留学生が帰国することになったのですが、何か気をつけることはありますか。

A.1-7

あらかじめその留学生が外国において技術を再提供することが分かっている場合や、その可能性がある場合には、技術資料(USBメモリなどに記録したものも含みます。)の外国への持ち出しや、技能訓練などによる技術の提供に際し、規制の対象となる技術提供の有無について確認する必要があります。

許可が必要な技術である場合の対応は

@ 提供者である教員等が、留学生に対する許可申請を行う際に、留学生の行う技術の再提供についても予め許可を取得する

A 留学生自身が再提供を行う前に許可申請を行う

B 留学生自身が国外へ持ち出す前に許可申請を行う
といった方法が考えられます。


安全保障貿易に係る機微技術管理ガイダンス(大学・研究機関用)

   

Q.1-8

注文したものと違うものが送られてきました。輸入申告せず保税蔵置場で一先ず保管しています。外国貨物扱いですし、中身もよく分からないので該非判定をせずに送り返したいのですが、問題ありますか。

A.1-8

『輸出の時点』とは、「貨物を本邦から外国へ向けて送付するために船舶又は航空機に積み込んだ時とする。(参照:運用通達0.輸出貿易管理の対象0-2輸出の時点)」と規定されています。たとえ保税蔵置場で保管しており、輸入通関が済んでいない貨物を輸入元に送り返すだけであっても、外為法上は『輸出』することに変わりありません。また『誤送品』の返送について適用できる特例は現時点ではないことから、通常の輸出貨物と同様に該非判定をする必要があります。

該非判定の方法としては、@参考のため輸入元が日本へ向けて輸出する際にどのような手続きを踏んだのか確認したりAメーカーに直接問い合わせたりといった方法があります。海外へ該非判定を確認する方法はQ&A2-8も参考になると思います。



どうしても該非判定が分からない場合、ある一定の条件を満足すれば特別一般包括輸出・役務(使用に係るプログラム)取引許可を使って返送することができます。詳細については「包括許可取扱要領」でご確認ください。

   

Q.1-9

国内企業にポンプを販売しました。しばらくして、取引先が「該非判定書」を要求してきました。どうやら輸出するようです。弊社にとっては国内取引なので、対応する義務はないと思っていますがいかがでしょうか。

A.1-9

外為法第48条では「輸出をしようとする者」を義務の対象としており、御社のように、当該輸出取引に一切関係のない者を規制の対象とはしていませんが、平成6年6月24日の大臣通達「不拡散型輸出管理に対応した輸出関連法規の遵守に関する内部規程の策定又は見直しについて」や平成15年5月26日の「大量破壊兵器等関連貨物の輸出について」によれば、国内販売であっても、大量破壊兵器等の開発等に結びつく行為に荷担することがないように、その後輸出されることが明らかであれば直接輸出する場合に準じた慎重な対応を取ることが求められています。
本件については、機微度の高い貨物であれば需要者や用途を確認するとか、それが難しいようであれば、せめて該非判定書を輸出者に提供することをお勧めします。


経済産業省 安全保障貿易管理のホームページに「国内取引に係る取引審査について」(PDF)が掲載されていますので、併せてご確認ください。

   

Q.1-10

日本のメーカーからある商品を購入するのですが、納め先は弊社ではなく、弊社の海外子会社になります。直送してもらうべく、日本のメーカーに輸出手続きを依頼する予定です。この場合、私は輸出者ではないので、外為法の責任は問われないと理解して問題ないでしょうか。

A.1-10

外為法第48条の「輸出をしようとする者」に関する詳しい定義等はなく、また、通関手続きも日本のメーカーが行うとのことですが、御社自身も「輸出をしようとする者」であることに変わりないと思います。用途や需要者に関して言えば、メーカーよりもむしろ御社の方が詳しい情報を入手しているはずです。
2002年の真空凍結乾燥器を無許可で輸出した事件では、事情を知らないメーカーを騙した者が外為法第48条の違法を問われ、罰金100万円が科されたという事例もあります。

以上のことから考えると、御社でも、輸出審査等を行い適正な輸出管理をすべきと考えます。


CISTECのHP、「外為法違反事例

   

Q.2-1

リスト規制とは何ですか。また、リスト規制される貨物や技術は、どうすれば調べられますか。

A.2-1

リスト規制とは、その名の通り、経済産業大臣の許可が必要な貨物や技術がリスト形式で規制されるものです。リスト規制される貨物や技術は、政令(輸出令別表第1、外為令別表)、省令(貨物等省令)、通達(運用通達、役務通達)で定められていて、輸出令別表第1の1から15の項で規制される貨物や技術に当てはまるもの(該当)をリスト規制品と言っています。これらの政令、省令、通達の内容は、次のツールで確認できます。
※ワッセナー・アレンジメント等のレジーム(レジームについてはQ.2-8で紹介しています。)で 規制される貨物・技術がリスト形式で示される為、リスト規制と呼ばれています。

 

@ 『マトリクス表』
(経済産業省 安全保障貿易管理課のホームページに掲載)
貨物・・・貨物のマトリクス表
技術・・・技術のマトリクス表

A 『安全保障貿易管理関連貨物・技術リスト及び関係法令集

B CISTECホームページ内、国内法令コーナーの『規制リスト
『国内法令コーナー』契約者のみ閲覧可能

C CISTECホームページ内、『該非判定コーナー
『該非判定コーナー』契約者のみ閲覧可能

D 『項目別対比表
※ 書籍版とインターネット版あり
※インターネット版は『該非判定コーナー』の契約者のみ閲覧可能

E 『パラメータシート』(一部のみ)
※ 書籍版とインターネット版あり
※インターネット版は『該非判定コーナー』の契約者のみ閲覧可能


   

Q.2-2

『リアクター』を輸出しますが、リスト規制の貨物か分かりません。輸出令別表第1を見ても品目が多く、何から手をつけて良いのか分かりません。
『リアクター』がリスト規制品か否か、どうすれば分かりますか。

A.2-2

リスト規制は、輸出令別表第1の1から15の項まで(技術であれば、外為令別表の1から15の項まで)あります。その全てに対し該非判定しなくてはなりませんが、輸出する貨物と全く関係のないものも沢山あると思います。具体的なスペック等に基づき判定すべき項番を絞ることが該非判定のポイントになります。

 

 

 

 

 




図説:軍事転用可能な民生品-大量破壊兵器関連品目編より

ご相談の貨物『リアクター』を例に、判定すべき項番の絞り方の一例をご紹介します。


輸出令別表第1・外為令別表用語索引集』で「リアクター」を検索する。

ヒットするものがない。(『索引集』に掲載されている用語は法令用語なので、社内で法令用語と別の呼び方をしている場合には『索引集』で見つけることはできない。従い、社内用語の他に別の名称又は別の呼び方がないか検討する。)


別の呼び方で検討、「反応器」で検索する。
※ 経済産業省のホームページに別名を検索できる表「読替が必要な用語(例)」が掲載されている。(随時更新される予定)

ヒットするものがあり、次のように記載されている。

用     語
項    番
反応器 3−2、3−2省(2)1、解3

輸出令別表第1・外為令別表用語索引集』の読み方は、『輸出令別表第1・外為令別表用語索引集』の【用語の見方について】で説明されているが、ここで言わんとすることは、次の政令、省令、通達で「反応器」という用語が使われているということである。

政令(輸出令別表第1) 3の項(2)
省令(貨物等省令) 貨物等省令第2条第2項第一号
運用通達の解釈 3の項の解釈


該非判定用のツール(例えば『輸出貿易管理令別表第1 ・外国為替令別表 項目別対比表』や各種『パラメータシート』など)を使って、ステップ2で調べた項番等の条文を確認しながら、リアクターがリスト規制に該当するか否かを判断する。


該非判定には、スペックや設計の意図の確認が必要になることが多いため、他社からの購入したものであれば、まずは他社から該非判定書を取り寄せてください。そしてその内容を輸出者でも確認してください。
条文を正しく理解することは簡単ではありません。該非判定の進め方が分からなかったり疑問点や不明点のある方は、CISTECの「対面相談」のご利用をお勧めします。また同じくCISTECの「該非判定支援サービス」では、該非判定に不慣れな輸出者や技術の提供者に対し、作成した該非判定書を第三者が確認するサービスに加え、確認該非判定書を一緒に作成する「フルサポート」サービスも実施しています。

 

 

Q.2-3

税関で『該非判定書』を提出するようにと言われました。『該非判定書』とは何ですか。

A.2-3

税関では、輸出する貨物に対して輸出令第5条第1項に基づき輸出許可を受けているか若しくは受けることを要しないか、つまりは輸出者が安全保障輸出管理に関するチェックをきちんと行なったか、通関の際に書面で確認しています。『該非判定書』とは、リスト規制に該当するか否かを判定した書類のことで、CISTECから発行されている『項目別対比表』や『パラメータシート』、集積回路に限っては『公表リスト』も『該非判定書』になります。
該非判定をした結果、非該当と判断されたものは『非該当証明書』と言っている企業等もあります。


CISTECは安全保障輸出管理を専門とする機関ですので、該非判定書の作成に不慣れな方は特に、CISTECの該非判定書を使って判定することをお勧めします。該非判定の進め方が分からなかったり疑問点や不明点のある方は、CISTECの「対面相談」のご利用をお勧めします。また同じくCISTECの「該非判定支援サービス」では、該非判定に不慣れな輸出者や技術の提供者に対し、作成した該非判定書を第三者が確認するサービスに加え、該非判定書を一緒に作成する「フルサポート」サービスも実施しています。

Q.2-4

該非判定書を要求されました。自分で作っても良いですか。

A.2-4

法令等で定められた様式はありません。しかしながら、自己作成のものには条文やスペック等が正しくないものや省略すべきではない文言等を省略しているものも見受けられます。手作りの該非判定書は、その様式そのものが正しいか否かのチェックもしなくてはならなくなるので、手間とリスクを避けるためにもCISTECの項目別対比表やパラメータシートをご利用になることをお勧めします。

   
   

Q.2-5

項目別対比表 』と『 パラメータシート 』の違いは何ですか。

A.2-5

※項目別対比表 ※パラメータシート

項目別対比表』と『パラメータシート』も該非判定書になります。両者の違いを簡単に表にしたので、使い勝手の良い方をご利用ください。
※ご購入いただいた方がご自身の業務に利用する場合のみコピーを許容しています。

 
項目別対比表
パラメータシート

判定できる項番

リスト規制全部

関連する品目毎に判定すべき項番をまとめたもの。
・化学製剤原料関連(貨物のみ)
・先端材料関連(貨物のみ)
・エレクトロニクス
・コンピュータ
・通信情報セキュリティ
・音響センサー・レーダー(一部)
・別表第2(一部)

構造

・政省令の条文そのもの
・分野毎に変わりはなく、シンプルな構造

・フローチャート形式
・各分野の専門家が作成しており、条文を熟知していなくても一通りの判定ができる構造

項目別対比表』と『パラメータシート』を使って判定できる項番を「項目別対比表・パラメータシートと関係法令早見表」にまとめています。ご購入の際はご確認ください。

 

Q.2-6

公表リスト』とは何ですか。

A.2-6

公表リスト』の正式名称は『自主判定結果公表制度による公表リスト』といい、文字通りメーカーが貨物の該非を自主判定し、その結果、非該当であるものをリスト化して公表しているものです。

『公表リスト』の対象となる貨物は「集積回路」(IC)に限定されますが、通関の際、インボイスに公表企業名(メーカー名)、型番、公表年月を記入し、通関を行うことができるので便利です。

※ 税関より特段の指示がある場合には、これに従ってください。

 

 

 
   

 『公表リスト』についての詳細は、こちらをご覧ください。

   

Q.2-7

『弁』の該非判定をしているのですが、貨物等省令第2条第2項第七号の「呼び径」の意味が分かりません。何か参考になるガイダンスはありませんか。

A.2-7

『項目別対比表』や『パラメータシート』を使って該非判定する場合は、「運用通達」や「役務通達」の用語の解釈が盛り込まれているので、解釈が不分明な場合はまずはそれらを確認することになりますが、「呼び径」については解釈がありません。 解釈がないものについては、CISTECが発行している『輸出管理品目ガイダンス』にある解説等をお読みになることをお勧めします。
輸出管理品目ガイダンス』は、品目ごとの細かな違いはありますが、基本的に、規制される貨物の概要、対応する国際レジームの条文、規制理由や 関連する品目のQ&Aが掲載されていますので参考になると思います。
また、『輸出管理品目ガイダンス』は、経済産業省に必要に応じて助言を頂きながら、日本を代表する企業の専門家が多数参加されて編集していますので、信頼度が高いものとなっています。

今回の案件については、『輸出管理品目ガイダンス<化学兵器製造関連資機材>』を参考にしてください。


この他にも『図説:軍事転用可能な民生品 -大量破壊兵器関連品目編』や『図説:軍事転用可能な民生品 -通常兵器関連品目編』という書籍があります。これは規制される品目の写真等が多く掲載されていて、リスト規制品のイメージを掴むために役立ちます。

   

Q.2-8

米国のメーカーから購入したリアクターを該非判定したいのですが、メーカーに問い合わせをするための英文の『項目別対比表』や『パラメータシート』はないのでしょうか。

A.2-8

CISTECでは、英文の『項目別対比表』や『パラメータシート』は作成していませんが、輸出令別表第1や外為令別表で規制されている貨物や技術は、もともと国際的な取り決め(以下「レジーム」という。)が根拠となっています。レジームに参加している国であれば、同じような貨物や技術で規制しているはずなので、関連するレジームの英文やレジームに参加している国のリスト規制の条文を参考にして該非判定をされてはいかがでしょうか。
リアクターを例に、日本と米国(レジーム参加国)、レジームの条文を比較してみました。

日本

輸出令別表第1の3の項(2)1 貨物等省令第2条第2項第一号

反応器であって、容量が0.1立方メートル超20立方メートル未満のもののうち、内容物と接触するすべての部分が次のいずれかに該当する材料で構成され、裏打ちされ、又は被覆されたもの(以下省略)

米国

ECCN:2B350.a

Reaction vessels or reactors, with or without agitators, with total internal (geometric) volume greater than 0.1 m3 (100 liters) and less than 20 m3 (20,000 liters), where all surfaces that come in direct contact with the chemical(s) being processed or contained are made from any of the following materials (以下省略)

AG

(レジームの条文)Dual-use chemical manufacturing facilities and equipment and related technology and software T.1

Reaction vessels or reactors, with or without agitators, with total internal (geometric) volume greater than 0.1 m3 (100 l) and less than 20 m3 (20000 l), where all surfaces that come in direct contact with the chemical(s) being processed or contained are made from the following materials:(以下省略)


3つの条文を比較することで同じような貨物が規制の対象であることが分かります。しかしながら気をつけるべきこととして、レジームの規制値・規制内容の変更が日本の法令(輸出令別表第1・外為令別表)に反映されるまでタイムラグがあること、又、運用等が異なることがあり、日本とは違った判定がされる可能性があります。
以上のことから、海外のメーカーに問い合わせをする前に、レジームの規制値・規制内容と現行の日本の法令(輸出令別表第1・外為令別表)とをよく比較してください。又、回答は結論だけでなく判断の根拠も入手し、保存することをお勧めいたします。

輸出令別表第1/
外為令別表
レジームの条文が読めるHP
1の項 なし (ワッセナー・アレンジメント が一部参考になる)
2の項 NSG→ Documents→ Publications
NSG Guidelines Part 1
NSG Guidelines Part 2
3の項
3の2の項
オーストラリア・グループ
→AG Common Control Lists
4の項 MTCR → MTCR ANNEX
5から15の項 ワッセナー・アレンジメント
→Control Lists

 

Q.2-9

中古の工作機械を中国に輸出したいのですが、税関から、位置決め精度を確認したいので該非判定書を提出するように、と言われました。中古の場合でも該非判定書は必要なのでしょうか。また、当該工作機械のメーカーに該非判定書の発行を依頼したのですが、中古品については該非判定書は発行できないと断られました。一体どのようにすればよいのでしょうか。

A.2-9

中古の工作機であっても輸出するのであれば該非判定は必要です。

メーカーからの該非判定書の入手が困難ということですので、民間の測定/検査機関に相談し該非判定書を作成して下さい。(工作機械メーカーによっては有料で測定するところもあるようです。また、民間の測定/検査機関は有料となります。)

なお、電子制御された工作機械には、NCソフトなど外為令別表の該非判定の必要があることにもご留意下さい。



輸出管理品目ガイダンス<材料加工>より


測定/検査機関(該非判定までは代行してませんのでご留意ください。)
一般財団法人 機械振興協会 技術研究所 
受託サービス(技術相談(分析・計測)、工作機械位置決め精度検査)に関するお問い合わせ
〒203-0042 東京都東久留米市八幡町1丁目1番地12号
電話番号 042−475−1177

Q.2-10

化学物質の該非判定についての質問です。化学物質の名称は1つとは限らないため、該非判定の見落としがないか不安です。化学物質を特定する良い方法はありませんか。

A.2-10

一般的に、化学物質の該非判定はCAS番号(Chemical Abstracts Service)を調べ、それに基づき該非判定を行うことが最も有効と考えられています。CAS番号が分かれば、CISTECから発行しています『輸出管理品目ガイダンス<化学製剤原料関連>』や『パラメータシート』から規制されている化学物質のCAS番号を確認することが可能です。

CAS番号の調べ方としては、次の方法があります。

@ 購入品であれば、購入元に問い合わせる。可能であればMSDS(化学物質等安全データシート: Material Safety Data Sheet)を入手されることをお勧めいたします。

A 独立行政法人科学技術振興機構が提供している『日本化学物質辞書Web』で調べる。


化学物質は安全保障輸出管理の規制(外為法第48条第1項)の他にも、日本が締結した国際的な約束を誠実に履行するため等の理由により、外為法第48条第3項の「承認」の要否の確認や、他法令(化審法やオゾン層保護法など)ついても確認しなくてはならない場合があります。化学物質の取扱いに慣れていないのであれば、化学物質を専門に取扱っている機関、例えば一般社団法人 日本化学品輸出入協会などに問い合わせてはいかがでしょうか。

Q.2-11

政省令の改正があり4月1日施行となっています。フォワーダーに貨物を引き渡すのが3月31日、通関予定日が4月1日となっていますが、改正前の『該非判定書』を使えばいいのか、それとも改正後の『該非判定書』を使えばいいのかわかりません。どちらでしょうか。

A.2-11

税関の確認は輸出申告をする時に行われますので、通関日が4月1日ならば改正後の『該非判定書』を使ってください。『項目別対比表』や『パラメータシート』をご利用の場合、どちらにも必ず施行日が記載されていますのでご確認ください。

改正前の『パラメータシート』や『項目別対比表』をお持ちの方は、改正箇所を変更しお使いになっても問題はありませんが、修正は容易な作業ではなく関係法令を熟知していないと難しいと考えますので、できるだけ最新のものをご利用になることをお勧めいたします。

   

Q.3-1

メーカーから製造機器を購入して、シンガポールにある日系のビールメーカーに輸出したいのですが、リスト規制に該当すると連絡を受けました。この製品は輸出することができないのでしょうか。

A.3-1

まず、輸出する製造機器が輸出令別表第1のどの項番に該当するかメーカーに確認して下さい。リスト規制は1から15の項まであります。1の項は、武器なので除くとして、2の項から15の項は、民生用途に使用されるのであれば、原則として経済産業大臣の許可を取得して輸出することができます。即ち、シンガポールの日系のビールメーカーでビール製造に使われることが明確に説明できれば、輸出許可は取得できるし、輸出もできる訳です。ただし、大量破壊兵器等に用いられる等の安全保障上懸念が高い輸出は、経済産業大臣の許可が得られない場合も考えられますので、契約に際しては、政府の許可が得られるまで契約が発効しない旨の規定を盛り込むなどの注意が必要です。(参照:運用通達1.1-1.(2)(ハ)(b)又は提出書類通達別記1(イ)(注2))

Q.3-2

許可申請に必要な書類はどこで入手できますか。

A.3-2

該当項番と仕向地等の情報から、経済産業省 安全保障貿易管理のホームページの申請手続・ 個別許可申請のページからダウンロードすることできます。

 

Q.3-3

許可にはどのような種類がありますか。

A.3-3

輸出許可又は役務取引許可は、契約ごとに個別に許可を行うことを原則としていますが、国際的な輸出管理の枠組み参加国向け取引や貨物・技術の種類と仕向地などによって、一括して許可を行っても安全保障貿易管理上問題がないと認められる場合には、輸出又は役務取引を包括的に認める種類の許可があります。

包括的な許可には次の種類のものがあります。(詳細は包括許可取扱要領で確認すること)

包括許可の種類
概要

一般包括許可

有効期限:3年

平成24年7月1日施行(新設)ホワイト国向け限定の包括許可制度

 
申請条件
  1. ・ 電子申請のみ(紙での申請は不可)
  2. ・ 該非確認責任者と統括責任者の選任と経済産業大臣へこれらの者を登録 (輸出管理内部規程の整備と外為法等遵守事項の確実な実施に関する自己管理チェックリスト等の受理票の交付)

対象品目

「包括許可取扱要領」別表AやBで「一般」とある品目

対象地域

「包括許可取扱要領」別表AやBで「一般」とある地域
(ホワイト国(輸出令別表第3の地域=い地域@)のみ)

※輸出令別表第3の2及び第4の地域を経由する場合は適用不可
※技術は、提供地域だけでなく、提供する非居住者の属性(輸出令別表第3の地域か)もチェックすること

その他の条件

  1. ・ 用途の確認:
     核兵器等の開発等に用いられる → 失効
     インフォームを受ける → 失効
     核兵器等の開発等に用いられる疑い → 届出
     通常兵器の開発等に用いられる → 報告
     通常兵器の開発等に用いられる疑い → 報告
  1. ・ 書類の保存(2から4の項:7年、その他:5年)
  2. ・ 輸出管理内部規程を整備している場合は、7月(1回/年)に自己管理チェックリスト等を経済産業省に提出する(内部規程届出等より)
 

特別一般包括
許可

有効期限:3年

旧一般包括許可制度(平成24年7月1日改正で名称等変更)

 

申請条件

  1. ・ 輸出管理内部規程の整備と外為法等遵守事項の確実な実施に関する自己管理チェックリスト等の受理票の交付
  2. ・ 経済産業省の実地調査を受ける
    ※ 指導を受けた場合はこれに従うこと
    ※ 関税法上の特定輸出者であれば不要
  1. ・ 輸出管理内部規程に基づき内部審査をした上で輸出等を行ったことがある者
  1. ・ 7月(1回/年)に自己管理チェックリスト等を経済産業省に提出する
 
 

適用条件:基本編

対象品目

「包括許可取扱要領」別表AやBで「特別一般」とある品目

対象地域

「包括許可取扱要領」別表AやBで「特別一般」とある地域
※輸出令別表第3の2及び第4の地域を経由する場合は適用不可
※技術は、非居住者の属性もチェック

その他の条件
核兵器等の開発等に・・・ ホワイト国 その他
用いられる場合 失効
用いられるおそれがある場合

失効
※ホワイト国はインフォームを受けた時だけ

用いられる疑いがある場合 届出

その他の軍事用途に・・・ ホワイト国 その他
用いられる場合 報告 失効
用いられる疑いがある場合 届出


  • 需要者の確認

    需要者等がホワイト国以外の軍等である場合 → 届出

  • 書類の保存(2から4の項:7年、その他:5年)



適用条件:応用編(誤送品等の返送)

対象品目:2から15の項の品目(16の項であるかどうか不明なものも含む。)であって、

貨物
  1. イ.日本から輸出した貨物の評価等のために輸入した貨物の
    再輸出

ロ.誤送品等の返送

  1. ハ.分析や評価等のために無償で輸入した貨物の返却
    (輸入から1年以内)
技術

イ.返送に係る貨物に内蔵又は付随の技術データ

  1. ロ.日本から提供した技術の評価等のために返送された技術の
    再提供

ハ.外国から誤って提供された技術等の返送

  1. ニ.分析や評価等のために無償で提供された技術の返却
    (提供を受けた日から1年以内)

対象地域

輸出令別表第3の2及び第4の地域以外を仕向地とする場合
※ 輸出令別表第3の2及び第4の地域を経由する場合も適用不可
※ 技術は、非居住者の属性もチェック

その他の条件
  1. ・ 用途(返送のため)と需要者(輸入元と同一)等のチェック
  2. ・ インフォームの有無の確認:「有」の場合は適用不可
  3. ・ 返送のための輸出であることを証する書類の作成
    (輸入の際の輸入許可通知書、Invoice等)
  4. ・ 書類の保存(7年)
 

特定包括許可

有効期限:3年

継続的な取引を行なっている貨物等(1から14の項)の同一の相手方に対する包括許可制度

 
申請条件
  1. ・ 輸出管理内部規程の整備と外為法等遵守事項の確実な実施に関する自己管理チェックリスト等の受理票の交付
  2. ・ 経済産業省の実地調査を受ける
    ※ 指導を受けた場合はこれに従うこと
    ※ 関税法上の特定輸出者であれば不要
  3. ・ 輸出管理内部規程に基づき内部審査をした上で輸出等を行ったことがある者
  4. ・ 輸入者や需要者等との間で継続的な取引関係がある
    ※ インフラプラントプロジェクトについては継続的な取引がなくても申請可能
    ※ 輸入者・需要者の存在、事業内容が明らかであることや需要者が輸出者に対し、貨物の適切な管理を約束した誓約書が必要
  5. ・ 7月(1回/年)に自己管理チェックリスト等を経済産業省に提出する

対象品目

「包括許可取扱要領」別表AやBで「特定」とある品目のうち、許可証に記載された品目に限定

対象地域

「包括許可取扱要領」別表AやBで「特定」とある地域のうち、許可証に記載された地域に限定
※輸出令別表第3の2及び第第4の地域を経由する場合は適用不可
※技術は、非居住者の属性もチェック

その他の条件

用途の確認

核兵器等の開発等に・・・

ホワイト国以外

用いられる場合 失効
用いられるおそれがある場合

失効

用いられる疑いがある場合 届出

 

その他の軍事用途に・・・

ホワイト国以外

用いられる場合 失効
用いられる疑いがある場合 届出

 

・ 特定包括の実績報告(1回/年)
・ 書類の保存(2から4の項:7年、その他:5年)

 

特別返品等包括許可

有効期限:3年

防衛省向けに輸入した装備品やその部分品、内蔵プログラム等(1の項該当)の不具合品、誤送品等を返却するための包括許可制度

申請条件

  1. ・ 輸出管理内部規程の整備と外為法等遵守事項の確実な実施に関する自己管理チェックリスト等の受理票の交付
    ※当該内部規程には、他の包括にはない次の3つの項目を盛り込む必要がある。
    @特別返品等包括許可に関する管理責任者・担当者
    A特別返品等包括許可に基づく輸出等には管理責任者の承認の下に適切に行うこと
    B特別返品等包括許可に基づいて輸出等したものであって、日本に積み戻すものは、確実に積み戻すことを教育等を通じて関係者に周知すること
  2. ・ 経済産業省の実地調査を受ける
    ※ 指導を受けた場合はこれに従うこと
    ※ 関税法上の特定輸出者であっても必要!
  1. ・ 申請日から起算して1年以内に、輸出管理内部規程に基づき内部審査をした上で、当該貨物等の輸出等を5回以上行ったことがある者
  2. ・ 特別返品等包括許可に関する運用体制について、特別返品等包括許可に関する十分な知識をもった者を管理責任者とする社内体制を有する者(ペーパーテスト有とのこと)
  1. ・ 許可有効日から起算して3ヶ月ごとに実績報告
  1. ・ 7月(1回/年)に自己管理チェックリスト等を経済産業省に提出する

対象品目

輸出令別表第1の1の項、外為令別表の1の項に該当するもので日本に輸入された貨物等

対象地域

ホワイト国のみ
輸出令別表第3の2及び第4の地域を経由する場合は適用不可
※技術は、非居住者の属性もチェック

その他の条件

  1. ・ 用途の確認:不具合による返品、修理か異品の返送に限る
  2. ・ 需要者の確認
  3. ・ 書類の保存(基本7年、ただし、1の項(5)、(6)、(10)〜(12)は5年)

 

特定子会社包括許可
有効期限:3年

日本企業の子会社(50%超資本)向けの包括許可制度

 

対象品目

「包括許可取扱要領」別表AやBで「特定」とある品目
※輸出令別表第1及び外為令別表の1の項は不可
※「設計の技術」「製造の技術」は一部のみ

対象地域

「包括許可取扱要領」別表AやBで「特定」とある地域
※輸出令別表第3の2及び第4の地域を経由する場合は適用不可
※技術の場合は、非居住者の属性もチェック

 

 

条件

申請者の条件

  1. ・ 輸出管理内部規程の整備と外為法等遵守事項の確実な実施に関する自己管理チェックリスト等の受理票の交付
  2. ・ 経済産業省の実地調査を受ける
    ※ 指導を受けた場合はこれに従うこと
    ※ 関税法上の特定輸出者であっても必要!
  1. ・ 輸出管理内部規程に基づき内部審査をした上で輸出等を行ったことがある者
  1. ・ 子会社の株式50%超の者或いは実質的に同等と特に認められる者であること
  1. ・ 「報告書」を子会社に提出させる(1回/年)
  1. ・ 子会社に指導・監査を行う
  1. ・ 申請前と更新の前に少なくとも1回、実地の監査を行う
  1. ・7月(1回/年)に自主管理チェックリスト等を経済産業省に提出する

子会社の条件

・日本企業の子会社(50%超の株式所有)

・提供される貨物等を適切に管理することを約束する「誓約書」を申請者に対し提出

・「誓約書」を守るための社内管理体制の構築

・「報告書」を申請者に提出(1回/年)

・申請者の指導・監査を受ける(1回/年)

 


 

包括許可を取得すれば、個別許可申請の手間は省けますが、上記図に示した通り、包括許可は全ての地域・貨物等に適用できるものではなく、また、輸出管理内部規程の整備やその確実な実施などの条件が付与され、より適切な運用が求められます。
また、用途(核兵器等の開発等又はその他の軍事用途に用いられる場合等)や仕向地によって、包括許可が「失効」したり、経済産業大臣に事前の「届出」や事後の「報告」が必要になったりします。
以上のことから、適切な運用ができる企業に限り包括許可の取得をお勧めいたします。

 

Q.3-4

米国から次のような引合いがありました。

仕向地

貨物の種類

輸出令別表第1

用途

米国

集積回路

7の項(1)に該当

航続距離が300km以上の無人航空機の開発

アメリカは輸出貿易管理令別表第3の国(ホワイト国)なので、弊社の取得している特別一般包括輸出・役務(使用に係るプログラム)取引許可を使って輸出しても問題ないでしょうか。

A.3-4

「包括許可取扱要領」の(別表3)「特別一般包括輸出・役務(使用に係るプログラム)取引許可の条件」によれば、仕向地が『輸出令別表第3に掲げる地域』であっても『核兵器等の開発等』に該当するときは、特別一般包括輸出・役務(使用に係るプログラム)取引許可は『失効』するとあります。用途が【引用:航続距離が300km以上の無人航空機の開発】とあり、これは核兵器等の開発等に用いられる場合に相当することから、個別輸出許可の申請が必要となります。

表1

 

            用途
仕向地(提供地)

核兵器等の開発等

その他の軍事用途

用いられる(利用される)場合

輸出令別表第3に掲げる地域

失効

報告

上記以外

失効

失効

用いられる (利用される)おそれがある場合

輸出令別表第3に掲げる地域

失効
(経済産業大臣からインフォームがあった場合のみ)

 


上記以外

失効

用いられる (利用される)疑いがある場合

輸出令別表第3に掲げる地域

届出

報告

上記以外

届出

 

 

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