日本安全保障貿易学会第37回研究大会は、60名の参加者を得て2024年3月24日(日)に立命館大学 大阪いばらきキャンパスにて開催された。午前の自由論題セッションにて4件、午後のテーマセッション1にて2件の報告をいただいた。テーマセッション2は新たな試みとして座談会形式での討論とした。それぞれ現時点で関心の高いテーマであり、フロアからも活発な質問・意見が出された。
■自由論題セッションは4氏からご報告いただいた。
■テーマセッション
●第1セッションでは「防衛装備三原則」を取り上げた。
●第2セッションは「安全保障貿易管理の新時代」と題し、田川 卓司氏、細川 昌彦氏を討論者に迎え、学会会長の鈴木 一人氏を司会兼討論者として、産官学それぞれの討論者による座談会形式のセッションとした。世界で様々な事象が起きている中で日本はどのように対応すべきか、安全保障貿易管理はどうあるべきかという視点から、米国の対中半導体規制、WAと同志国規制、レベルプレイングフィールド、インテリジェンスの重要性、対内直接投資規制、技術流出と軍事転用、産業政策と経済安全保障、サプライチェーンとチョークポイント等、非常に幅広い討論が行われた。今回初めての座談会形式の自由討論を行ったが、産官学の立場から非常に率直で有意義な意見が交わされ、会場の聴講者の反応も良く、成功裏に終了した。
■閉会挨拶(鈴木会長)
本日は多くの皆様にご参加いただき感謝する。素晴らしい会場をご提供いただいた立命館大学、そしてその労を取っていただいた宮脇先生に深く感謝する。自由論題での4件の素晴らしい報告に続き、第1セッションでは防衛装備移転三原則について奥深く掘り下げていただいた。第2セッションは座談会という新しい取組みであったが、言いにくいところまでどんどん発言いただき、皆さんにも良い刺激になったのではないか。輸出管理の世界は新しい状況になってきており、論点が非常に広がっている。学会の活動はこれからも重要になってくると考えており、皆様のご協力をよろしくお願いしたい。
2024年4月
日本安全保障貿易学会 会長 鈴木 一人
日時: 2024年3月24日(日)
10:00~12:00 自由論題セッション
13:00~14:20 第1セッション
14:30~16:20 第2セッション
会場: 立命館大学(大阪/茨木市)
大阪いばらきキャンパス C棟
大阪府茨木市岩倉町2-150
(1)田村 晃生氏(東京大学)
「経済的威圧に対する懲罰的抑止は可能か?- ACIの有効性に関する議論 -」
(2)伊藤 正実氏(群馬大学)
「役務通達の改定に対する大学のみなし輸出管理の対応状況について」
(3)玉置 浩平氏(丸紅(株))
「経済安全保障時代の官民関係:外部性、ガバナンス、権力関係の視点から」
(4)FRAU Francesco氏(立命館大学)
「日本の外交・安全保障政策の進化の評価:2014年の防衛装備移転三原則の変遷と戦闘機開発への影響の分析」
司会討論者: 小野 純子氏(外務省(学会理事))
土屋 貴裕氏(京都先端科学大学)
●第1セッション <防衛装備三原則> 13:00~14:20
(1)小木 洋人氏(地経学研究所)
「武器輸出規制の歴史的展開:武器禁輸規範の形成と変容」
(2)西 正典氏(元 防衛事務次官)
「武器輸出のあり方」
司会討論者: 高野 順一氏(日本輸出管理研究所(学会副会長))
●第2セッション <安全保障貿易管理の新時代(座談会形式)> 14:30~16:20
討論者: 田川 卓司氏(東レ(株))
細川 昌彦氏(明星大学)
司会討論者: 鈴木 一人氏(東京大学(学会会長))
■自由論題セッション
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伊藤 正実氏 「役務通達の改定に対する大学のみなし輸出管理の対応状況について」 |
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玉置 浩平氏 「経済安全保障時代の官民関係: 外部性、ガバナンス、権力関係の視点から」 |
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FRAU Francesco氏 「日本の外交・安全保障政策の進化の評価: 2014年の防衛装備移転三原則の変遷と 戦闘機開発への影響の分析」 |
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司会討論者: 小野 純子氏、土屋 貴裕氏 |
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■テーマセッション | ||
●第1セッション <防衛装備三原則> | ||
小木 洋人氏 |
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西 正典氏 |
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●第2セッション <安全保障貿易管理の新時代(座談会形式)> | ||
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