第34回日本安全保障貿易学会研究大会は、新型コロナウイルスの影響で2022年9月11日(日)にOnlineにて86名の参加者を得て開催された。午前の自由論題セッションは1名の方から、午後のテーマセッションは2セッションを設け報告があった。
■午前の自由論題セッションでは1名の方から報告があった。
福井 康人氏から「原子力施設に対する攻撃を如何に法的に守るか:ウクライナの教訓を踏まえて」のテーマで報告があった。
ロシアによるウクライナ侵攻時には原子力施設への攻撃も発生し、改正核物質防護条約等に示された典型的な核セキュリティ事象を超えた事象も発生した。また、被害にあった施設も原子力発電所から研究所まで幅があり、そうした差異を踏まえて、このような事象に対して既存の国際法で保護できるのか、またこのような事象に対して既存の国際法で保護できるのか、また法的欠缺が無いかにつき検討した。
■午後のテーマセッションでは2件のテーマで討論を行った。
●第1セッションでは、「対ロシア経済制裁」を取り上げた。
●第2セッションでは、「経済安全保障について」を取り上げた。
■ 閉会挨拶(佐藤副会長)
今回も充実した内容であった。現在日本が直面する安全保障管理・経済保障管理に対し、網羅的にカバーでき、また夫々の分野の第一人者に報告を頂いた。これら問題提起された事柄は今後深く議論すべきものと思う。次回研究大会は可能であれば対面で、またOnlineのメリットも考慮しながら開催してゆきたい。
2022年9月
日本安全保障貿易学会 会長 鈴木 一人
佐藤副会長
日本安全保障貿易学会会長 鈴木 一人
日時:2022年 9月11日(日)
11:00~12:00 自由論題セッション
(12:40~13:00 第18回総会)
13:00~14:45 第1セッション
15:00~17:00 第2セッション
大会形態:Webex meetingsによるOnline会議
報告者:福井 康人氏 (日本原子力研究開発機構日本原子力研究所 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター)
「原子力施設に対する攻撃を如何に法的に守るか:ウクライナの教訓を踏まえて」
司会討論者:高野 順一氏(日本輸出管理研究所(当学会 副会長))
● 第1セッション:<対ロシア経済制裁> 13:00~14:45
(1)中谷 和弘 氏(東京大学大学院):学会理事
「ロシアに対する経済制裁とロシアからの企業撤退をめぐる国際法上の諸課題」
(2)原田 大輔 氏:JOGMEC(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)
「欧米の対露制裁措置の現状と効果、ロシアによるカウンター制裁について」
(3) 太田 泰彦氏(日経新聞編集委員)
「ロシアの半導体サプライチェーン」
司会討論者:鈴木 一人氏(東京大学(当学会 会長) )
● 第2セッション:<経済安全保障について> 15:00~17:00
(1)報告者:浅井 洋介氏(経済産業省 安保管理課 課長)
「みなし輸出管理の制度見直しについて」
(2)報告者:有本 真由氏(アレシア国際法律事務所)
「セキュリティクリアランスについて~米国を中心に」
(3)報告者:吉岡(小林) 徹氏(一橋大学イノベーション研究センター)
「秘密特許制度の実証分析からの知見」
司会討論者:森本 正崇氏(慶應義塾大学(当学会 理事))
■午前 自由論題セッション
福井 康人氏 「原子力施設に対する攻撃を如何に法的に守るか:ウクライナの教訓を踏まえて」
司会討論者:高野 順一氏
● 第1セッション:<対ロシア経済制裁>
中谷 和弘氏「ロシアに対する経済制裁とロシアからの企業撤退をめぐる国際法上の諸課題」
原田 大輔氏「欧米の対露制裁措置の現状と効果、ロシアによるカウンター制裁について」
太田 泰彦氏 「ロシアの半導体サプライチェーン」
司会討論者:鈴木 一人氏
●第2セッション:<経済安全保障について>
浅井 洋介氏 「みなし輸出管理の制度見直しについて」
有本 真由氏「セキュリティクリアランスについて~米国を中心に」
吉岡(小林) 徹氏 「秘密特許制度の実証分析からの知見」
司会討論者:森本 正崇氏