行事の案内

日本安全保障貿易学会 第8回研究大会終了

 第8回日本安全保障貿易学会研究大会は、2009年3月21日(土)に京都大学にて開催され、当日は約70名の参加者があった。前回に引き続いて午前の部を自由論題セッションとして新進研究者による報告の場を設け、今回も新しい分野から「近年の兵器移転規制と武器貿易条約」と「自律型水中無人ロボットの使用における適用法の考察」をテーマに、発表、コメント、及び討議を行なった。午後の部の第1セッションではメディア報道にもあるように最近特に関心の高い「核技術と闇取引による核拡散問題」を取り上げ、また午後の部の第2セッションでは核拡散に関連して「インド・パキスタン・アフガニスタン情勢」について発表を行った。午後の2つのセッションを通じて、兵器拡散の現状、課題、提言についての報告に続き、フロアからも多くの質問・意見が出され、産、学、官を交えた白熱した議論が展開された。いずれのテーマも、兵器の拡散問題や日本における安全保障貿易の役割などと関連したトピックであり、密度の濃い議論が行われたことが印象的であった。

2009年3月

日本安全保障貿易学会会長・村山裕三


会場風景


第8回研究大会プログラム

午前の部 

自由論題セッション(一般公募)              10:30~12:00 
報告者:夏木碧氏(特定非営利活動法人 オックスファム・ジャパン)
     「近年の兵器移転規制と武器貿易条約
     (Recent Transfer Control Initiatives and the Arms Trade Treaty)      
討論者:青木節子氏(慶応義塾大学)
報告者:佐々木利章氏(京都大学大学院)
     「自律型水中無人ロボットの使用における適用法の考察」
     (A Study of the Applicable Law on Autonomous Underwater Vehicle Operation)    
討論者:平井進氏(東北大学大学院)
司会 :浅田正彦氏(京都大学)

午後の部

第1セッション:核技術と闇取引による核拡散問題  13:00~15:00
報告者:堀 雅人氏(日本原子力研究開発機構)
     核兵器利用可能物質の製造技術と民生用技術
     (Production of Nuclear Weapon Usable Material and Civilian Technologies)
報告者:吉田文彦氏(朝日新聞社) 
     カーン・ネットワークが残した教訓 補足資料
     (Lessons from A.Q.Khan Network)
討論者:中込良廣氏(京都大学)
司会 :浅田正彦氏(京都大学)

                   休憩      15:15~15:30

第2セッション:インド・パキスタン・アフガニスタン情勢と兵器拡散問題  15:30~17:30
報告者:萬宮健策氏(大阪大学) 
     アフガニスタンおよびパキスタンの治安情勢分析
     (Analysis on the security situation of Afghanistan and Pakistan)
報告者:宮田 律氏(静岡県立大学)
     イスラム過激派をめぐるインド・パキスタン関係の緊張について
     (The Tension Between India and Pakistan regarding “Islamic Radicals)
討論者:佐藤丙午氏(拓殖大学)
司会 :田中信介氏(川崎重工業)

<ご参考>


午前の部 自由論題セッション

「近年の兵器移転規制と武器貿易条約」



午前の部 自由論題セッション

「自律型水中無人ロボットの使用における適用法の考察」




午後の部第1セッション

「核技術と闇取引による核拡散問題」




午後の部第2セッション

「インド・パキスタン・アフガニスタン情勢と兵器拡散問題」

 


会場風景



会場風景


[Last Update 2008/04/04]