日本安全保障貿易学会 第5回研究大会終了
第5回日本安全保障貿易学会研究大会は平成19年9月8日(土)に慶応義塾大学にて120名の会員の参加を得て開催された。前大会で若手の学会員による研究報告の機会を設けてはどうかとの提案があり、今大会では午前の部を自由論題セッションとして若手研究者による報告の場を設け自由闊達な討議を行った。また午後の部は第4回研究大会に続き「アジアの安全保障環境の変化と輸出管理」を共通テーマとして設定し、第1セッションでは『国際テロリズムと輸出管理の錯綜』のテーマの下に報告と討論が行われ、また第2セッションでは『イランの核開発と輸出管理』と題して、イランを取り巻く輸出管理の実態について報告と討論を行った。いずれのテーマも近年のアジアと日本における安全保障貿易の機微に触れる問題を多く孕む論点だけに、参加者の間で積極的な議論が交わされた。
平成19年9月
日本安全保障貿易学会会長・山本武彦
第5回研究大会プログラム
- 自由論題セッション 9:30~11:30
報告者:永野 秀雄(法政大学)
「米国のセキュリティ・クリアランス制度-特に、民間企業の被用者に適用される国家産業セキュリティ・プログラム(National Industrial Security Program) について-」
報告者:別所 英実(日本銀行)
「BDA問題を巡る経済安全保障-国際的資金移動の観点から-」
討論者:清水 正幸(㈱東芝)
利光 尚(三菱商事株式会社)
司会兼討論者:村山 裕三(同志社大学)
<第1・第2セッション共通テーマ:アジアの安全保障環境の変化と輸出管理>
- 第1セッション 13:00~15:00
『国際テロリズムと輸出管理の錯綜』
報告者:加藤 朗(桜美林大学)
「国際テロリズムの現況と国際関係」
報告者:青木 節子(慶應義塾大学)
「非国家主体に対する輸出管理-大量破壊兵器等の規制について」
報告者:平井 進(ソニー株式会社)
「非国家主体に対する輸出管理-Dual-use規制の今後」
討論者:宮坂 直史(防衛大学校)
司会 :鈴木 一人(筑波大学)
- 第2セッション 15:20~17:20
『イランの核開発と輸出管理』
報告者:小泉 直美(防衛大学校)
「ロシアの原子力行政と兵器輸出管理政策:対イラン政策を念頭において」
報告者:田中 浩一郎(日本エネルギ経済研究所)
「イランをめぐる国際情勢と核開発」
報告者:浅田 正彦(京都大学)
「イランの核問題に対する国際社会の対応」
司会 :山本 武彦(早稲田大学)
[Last Update 2007/10/04]