経済制裁措置

最近の経済制裁措置

 国際協調による経済制裁

 我が国単独での経済制裁

 1. 北朝鮮に対する経済制裁措置

 2. イランに対する経済制裁措置  

 3. ウクライナ情勢をめぐるロシアへの経済制裁措置

[記事] 首相官邸(最終更新日:2017年8月25日)
対北朝鮮措置(首相官邸HP、最終更新日:平成29年8月25日)

外国為替及び外国貿易法に基づく資産凍結等の措置の対象者の拡大について(外務省HP、平成29年8月25日)




(2017年 8月 30日最終更新)

最近の経済制裁措置

 輸出管理では国際輸出管理レジームによる規制が中心となっていますが、それとは別に、経済制裁措置への対応を迫られる場合もあります。 経済制裁措置の範囲としては、貿易規制、資本取引規制、出入国規制が挙げられます。
 北朝鮮のミサイル発射や核実験、またイランの核開発を踏まえ、我が国でも現在、国際協調による経済制裁措置と我が国単独での経済制裁措置を実施しています。

国際協調による経済制裁

 我が国における諸外国等に対する経済制裁措置は、従来から国際連合安全保障理事会決議(国連安保理決議)や有志国連合の協調による国際的な要請を受け、実施しています。『外国為替及び外国貿易法(外為法)』では貿易規制や資本取引規制が行えるようになっており、
 ≪国際約束を誠実に履行するため必要があると認めるとき≫
 ≪国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため特に必要があると認めるとき≫
を要件として、所要の経済制裁措置が発動できるようになっています。
 現在、特定の国家やその政府関係者、またはテロリスト等を制裁対象として資本取引規制が講じられています。

我が国単独での経済制裁

 外為法 の解釈としては、国連安保理決議や有志国連合の協調による国際的な要請がなければ経済制裁措置を講じることができない、とされていました。  
 北朝鮮による日本人拉致等の諸情勢を踏まえ、我が国単独でも経済制裁措置を講じることができるよう、 2004年に議員立法により、以下の2つのいわゆる経済制裁関連法の制定又は改正が行われました。

(A)貿易規制や資本取引規制を可能にする外為法の改正( 2004年2月施行)
≪我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるときは、閣議において、対応措置を講ずべきことを決定することができる。≫旨、新たに規定され(外為法第10条の追加及びそれに基づく関係条項の改正)、貿易規制、送金規制、役務提供規制、資本取引規制を行うことが可能となりました(実施後20日以内に国会に対し承認のための付議が必要です)。

  (*)外為法第10条第1項
我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるとき は、 閣議において 、対応措置 (この項の規定による閣議決定に基づき主務大臣により行われる第16条第1項、第21条第1項、第23条第4項、第24条第1項、第25条第6項、第48条第3項 及び第52条の規定による措置をいう )を講ずべきことを決定することができる。

  (**) 外為法第48条第3項(輸出規制)
経済産業大臣は、前二項に定める場合のほか、特定の種類の若しくは特定の地域を仕向地とする貨物を輸出しようとする者又は特定の取引により貨物を輸出しようとする者に対し、国際収支の均衡の維持のため、外国貿易及び国民経済の健全な発展のため、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、又は第十条第一項の閣議決定を実施するために必要な範囲内で、政令で定めるところにより、承認を受ける義務を課することができる。


(B)『特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法(特定船舶入港禁止特別措置法)』の制定( 2004年6月施行)
我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があると認めるときは、閣議決定によって、特定の外国船籍の船舶等について、本邦の港への入港を禁止することが可能となりました 。
以下では、北朝鮮とイランに対する我が国の最近の経済制裁措置の概要を説明いたします。

 

1 北朝鮮に対する経済制裁措置

1.1  これまでの単独制裁措置

■ミサイル発射を踏まえた制裁措置  
2006年7月の北朝鮮のミサイル発射を踏まえ特定船舶入港禁止措置法に基づいて、万景峰92号の入港禁止措置が2006年7月5日から講じられました。我が国単独での制裁措置の初事例になりました。
この他、以下の措置が講じられました。

 ○ 北朝鮮当局の職員の入国は原則として認めないこととし、その他の北朝鮮からの入国についても、その審査をより厳格に実施。また北朝鮮船籍の船舶が我が国港湾に入港する場合であっても、その乗員等の上陸については原則として不許可。

 ○在日の北朝鮮当局の職員による北朝鮮を渡航先とした再入国は原則として不許可。

 ○我が国国家公務員の渡航を原則として見合わせると同時に、我が国からの北朝鮮への渡航自粛を要請。

 ○我が国と北朝鮮との間の航空チャーター便については、我が国への乗入れを不許可。

 ○北朝鮮に関するミサイル及び核兵器等の不拡散のための輸出管理に係る措置を引き続き厳格に実施。

■核実験を踏まえた制裁措置
2006年10月、2009年5月、2013年2月の北朝鮮の核実験を踏まえ、以下の措置が講じられ、単独制裁措置が強化されました。
1 北朝鮮籍者の原則入国禁止  
2 すべての北朝鮮籍船の入港禁止
3 北朝鮮を仕向地とするすべての貨物の輸出を禁止  
4 北朝鮮を原産地又は船積地域とするすべての貨物の輸入を禁止  
5 北朝鮮と第三国との間の移動を伴う貨物の売買、貸借又は贈与に関する取引(仲介貿易取引)を禁止  
6 輸入承認を受けずに行う、原産地又は船積地域が北朝鮮である貨物の輸入代金の支払の禁止

2013年4月5日の閣議決定『特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法に基づく特定船舶の入港禁止措置に関する閣議決定の変更について』及び閣議決定『外国為替及び外国貿易法に基づく北朝鮮に係る対応措置について』により、これらの措置は、2015 年 4月 13 日まで延長されることになりました。

その後日本政府は2014年7月、北朝鮮の特別調査委員会設置を受けて「5月の日朝合意に基づく我が国の対北朝鮮措置の一部解除」を発表し、一連の単独制裁措置において
 ・北朝鮮との人的往来の規制措置
 ・北朝鮮向けの支払報告及び支払手段等の携帯輸出届出の下限金額の引下げ措置
 ・人道的観点から、北朝鮮内にある者に対して人道物資を輸送するための、北朝鮮籍船舶の入港禁止
を解除しました。

さらに2015年3月31日の閣議決定『外国為替及び外国貿易法に基づく北朝鮮に係る対応措置について』等により、2017年4月13日までの間、上記の2から6までの措置を引き続き講ずることになりました。

しかし北朝鮮は、2016年1月6日に核実験を実施し、続く同年2月7日には、“人工衛星”と称する弾道ミサイルを発射しました。これら実例を踏まえ、日本政府は、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決のためにとるべき最も有効な手段について検討を行い、以下のような独自の措置を講ずることを決定しました。

・北朝鮮に対する支払の原則禁止
閣議了解『外国為替及び外国貿易法に基づき北朝鮮向けの支払を原則禁止とする措置について』を受けて、外為法に基づき、北朝鮮に住所等を有する個人等に対する支払を原則禁止(2016年2月26日から実施)。

・支払手段等の携帯輸出の届出義務の下限額の引下げ
北朝鮮を仕向地とする支払手段等の携帯輸出について、届出を要する金額(下限額)を現行の100万円超から10万円超に引下げ(2016年2月19日から実施)

その後も、2016年9月9日に北朝鮮が核実験を実施したこと等を踏まえ、日本政府は、2016年11月30日に採択された国連安保理決議第2321号に基づく措置に加え、米国及び韓国とも協調の上、更なる独自の措置として、次の措置を実施しました。

第一に、人的往来の規制を強化する。具体的には、次の措置を実施する。

(1)北朝鮮を渡航先とした再入国の原則禁止の対象となる、在日の北朝鮮当局職員が行う当局職員としての活動を補佐する立場にある者の拡大

(2)北朝鮮を渡航先とした再入国の禁止の対象となる、在日外国人の核・ミサイル技術者の拡大

第二に、北朝鮮に寄港した日本籍船舶の入港を禁止し、これにより北朝鮮に寄港した全ての船舶の入港を禁止する。

第三に、資産凍結の対象となる北朝鮮の核・ミサイル計画等に関連する団体・個人を拡大する。

外務省告示「国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するために講ずる資産凍結等の措置の対象となる北朝鮮の核関連、その他の大量破壊兵器関連及び弾道ミサイル関連計画等に関与する者を指定する件の一部を改正する件」(12月9日公布)により新たに指定された、6団体・9個人に対し、外為法に基づく、支払い規制(外務省告示により指定される者に対する支払等を許可制とする)と資本取引規制(外務省告示により指定される者との間の資本取引(預金契約、信託契約及び金銭の貸付契約)等を許可制とする)が、2016年12月9日から実施されることになりました。

2017年4月7日には、閣議決定『外国為替及び外国貿易法に基づく北朝鮮に係る対応措置について』等が発表され、引き続き、2019年4月13日までの間、輸出入の全面禁止や全ての北朝鮮籍船舶の入港禁止措置が実施されることになりました。


1.2 国連安保理決議による制裁措置(団体・個人に対する資産凍結等の措置以外)

■核実験を踏まえた制裁措置

●国連安保理決議1718号  
閣議了解『北朝鮮への奢侈品の輸出禁止措置等について』により、以下の措置が講じられました。

○奢侈品の輸出禁止措置 北朝鮮を仕向地とする当該品目について、経済産業大臣の輸出承認義務を課し、当該承認を行わないことにより、輸出を禁止(外為法第48条第3項)。我が国は主要各国に先んじて、北朝鮮幹部に使われうる、または北朝鮮幹部への下賜品として使われうる24品目に輸出禁止措置が講じました。 また、第三国から北朝鮮へ輸出する奢侈品の売買に関する取引(仲介貿易取引)についても、経済産業大臣の許可義務を課し、当該許可を行わないことにより取引禁止(外為法第25条第4項)。

○大量破壊兵器関連貨物等の輸出禁止措置 北朝鮮への供給等の防止を要求している大量破壊兵器関連貨物等について、経済産業大臣の輸出許可を行わないことにより、北朝鮮を仕向地とする輸出を禁止(外為法第48条第1項)。

●国連安保理決議1874号
閣議了解『北朝鮮の核関連、弾道ミサイル関連又はその他の大量破壊兵器関連の計画又は活動に貢献し得る資産の移転等の防止措置について』により、「北朝鮮の核関連、弾道ミサイル関連又はその他の大量破壊兵器関連の計画又は活動に貢献し得る活動」に対して、外為法に基づく以下の4項目の措置が講じられました。
1 支払規制
2 支払手段等の輸出入規制
3 資本取引規制
4 役務取引規制

『国際連合安全保障理事会決議第1874号等を踏まえ我が国が実施する貨物検査等に関する特別措置法』が2010年7月4日に施行されました。 北朝鮮に出入りする船舶が北朝鮮への輸出入が禁止された核関連、ミサイル関連その他の大量破壊兵器関連の物資等を積んでいると認めるに足りる理由があるならば、公海上や我が国の領海内で当該船舶への立ち入り検査が可能となりました。   

●国連安保理決議2094号
以下の4項目の措置が講じられました。
1 北朝鮮の金融機関とのコルレス関係の禁止
2 北朝鮮の金融機関への持分譲渡の禁止
3 北朝鮮の金融機関の本邦における支店の設置等の禁止
4 本人確認義務等及び疑わしい取引の届出義務の履行の徹底

●国連安保理決議2270号
以下の3項目の措置が講じられました。
1 貴金属の輸出入の禁止
2 支店設置等の禁止等
3 本人確認義務及び疑わしい取引の届出義務等の履行の徹底

 

1.3 国連安保理決議による、団体・個人に対する資産凍結等の措置

■ミサイル発射を踏まえた制裁措置  
国連安保理決議1695号を受け、「北朝鮮のミサイル又は大量破壊兵器計画に関連する者」に対して、外為法に基づく資産凍結等の措置が講じられました。  現在、15団体・1個人が指定されています。全対象者のうち、北朝鮮に所在する14団体は、経済産業省が公表している外国ユーザーリスト(2017年8月9日改正)にも掲載されており、輸出面でも一定の規制がかかる形になっています。

■核実験を踏まえた制裁措置
国連安保理決議1718号、1874号、2087号、2094号、2270号、2321号、2356号及び2371号を受け、「北朝鮮の核関連、その他の大量破壊兵器関連及び弾道ミサイル関連計画に関与する者」に対して、外為法に基づく資産凍結等の措置が講じられています。 現在、50団体・62個人が指定されています。全対象者のうち42団体は、経済産業省が公表している外国ユーザーリスト(2017年8月9日改正)にも掲載されており、輸出面でも一定の規制がかかる形になっています。

1.4 米国、欧州連合等との協調による制裁

北朝鮮をめぐる問題の解決を目指す国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、「国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するために講ずる資産凍結等の措置の対象となる北朝鮮の核関連、その他の大量破壊兵器関連及び弾道ミサイル関連計画等に関与する者」に対して、外為法に基づく資産凍結等の措置が講じられています。現在、28団体・36個人が指定されています。全対象者のうち16団体は、経済産業省が公表している外国ユーザーリスト(2017年8月9日改正)にも掲載されており、輸出面でも一定の規制がかかる形になっています。

 

2.イランに対する経済制裁措置

2.1単独制裁措置
  現在は講じられていません。

2.2 国連安保理決議による制裁措置(団体・個人に対する資産凍結等の措置以外)

●国連安保理決議1737号
閣議了解『イランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発に関連する資金の移転の防止及び貨物の輸入の禁止等の措置について』により、外為法に基づく以下の措置が講じられました。

○「イランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発」に寄与する目的で行われる資金の移転防止 。
※2016年1月22日をもって、解除。

○「イランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発」に関連する品目のイランからの調達禁止 。
※2016年1月22日をもって、解除。

●国連安保理決議1747号
閣議了解『イランの拡散上機微な核活動等に関与する者の資産凍結及びイランからの武器の輸入の禁止等の措置について』により、外為法に基づく以下の措置が講じられました。

○イランからの武器及びその関連物資の調達禁止。
(ご参考)
本決議では、その「6」において、加盟国に対して、大型通常兵器についての輸出、技術提供、関連サービス・金融サービスの提供を「監視・抑制を要請する」とされています。
※2016年1月22日をもって、解除。

●国連安保理決議1929号
閣議了解『イランの拡散上機微な核活動等に関与する者に対する資産凍結等、核技術等に関連するイランによる投資の禁止及びイランへの大型通常兵器等の供給等に関連する資金の移転の防止の措置について』により、外為法に基づく以下の措置が講じられました。

○本邦企業の株式等への、イラン関係者による投資に係る資本取引及び対内直接投資の原則禁止。
※2016年1月22日をもって、解除。

○「イランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発」に寄与する目的で行われる支払に加え、「イランへの大型通常兵器等の供給等に関連する活動」に寄与する目的で行われる支払(支払範囲はあらゆる外国向けとする)の許可制。
(ご参考)
本決議の「8」においては、国連安保理決議1747号の「6」から更に進み、「大型通常兵器及びその関連物資」について「提供等を防止することを決定」し、「その他武器及び関連物資」については「監視・抑制を要請する」としています。
※2016年1月22日をもって、解除。

●国連安保理決議の履行に付随する措置
閣議了解『国際連合安全保障理事会決議第1929号の履行に付随する措置について』により、外為法に基づく以下の措置が講じられました。

○「イランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発に関与する者」として指定された個人の入国・通過禁止。
※2016年1月22日をもって、解除。

○化学・生物兵器関連の規制品目等のイランへの移転規制の厳格な実施。

○「イランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発に関連する活動」または「イランへの大型通常兵器等の供給等に関連する活動」に寄与する目的で行う取引又は行為について、貿易関係の外国向け支払及び、貿易関係・貿易関係外を問わずイランからの支払の受領の許可制。
※2016年1月22日をもって、解除。

○本邦からイランへ向けた支払及びイランから本邦へ向けた支払の受領等についての報告徴求。
※2016年1月22日をもって、解除。

○「イランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発に関連する活動」または「イランへの大型通常兵器等の供給等に関連する活動」に寄与する目的で行う取引又は行為に係る、本邦企業による保険等の引受の許可制。
※2016年1月22日をもって、解除。

○「イランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発に関連する活動」または「イランへの大型通常兵器等の供給等に関連する活動」に寄与する目的で、イラン関係者が発行した又は新たに発行する証券の本邦企業による仲介取引の許可制。
※2016年1月22日をもって、解除。

○イランの金融機関との新たなコルレス契約の締結自粛を要請。
※2016年1月22日をもって、解除。

○イランの金融機関の本邦における支店の設置及び子会社の設立等、並びに本邦の金融機関のイランにおける支店の設置及び子会社の設立等の禁止。
※2016年1月22日をもって、解除。

○本人確認義務等及び疑わしい取引の届出義務の履行徹底を要請。
※2016年1月22日をもって、解除。

○イラン向け輸出信用について、2年超の中長期については、新規の供与・引受を停止(短期については適切な引受条件を付して厳格な審査のもとで対応)。
※2016年1月22日をもって、解除。

○石油・ガス分野における新規投資の実質停止。
※2016年1月22日をもって、解除。

○産業界に対して、イラン取引への注意を喚起。
※2016年1月22日をもって、解除。

○石油・ガス分野に関連する事業者に対して、イランにおける探鉱開発や精製能力の増強等の新規プロジェクトについて厳に慎重な対応(既存契約に基づく取引について十分な注意)を要請。
※2016年1月22日をもって、解除。

閣議了解『イランの核問題に関する国際連合安全保障理事会決議第2231号に基づく措置の履行について』により、外為法に基づく以下の措置が講じられました。

これまで累次に講じてきた国連安保理決議第1737号、第1747号、第1803号及び第1929号に基づく諸措置を解除するとともに、外為法による次の措置を、2016年1月22日から実施されることになりました。

○イラン関係者による本邦の核関連企業への投資禁止の措置
外務省告示(1月22日公布)により指定されたイランによる投資を禁止する措置の対象となる業種を営む本邦企業の株式等へのイラン関係者(注1)による投資に係る資本取引(注2)及び対内直接投資(注3)をそれぞれ許可制及び届出制(原則禁止)とする。
(注1)イラン国籍を有する自然人、イランの法律に基づいて設立された法人等
(注2)10%未満の上場会社株式のイラン関係者への譲渡
(注3)10%以上の上場会社株式及び非上場会社の株式等のイラン関係者による取得

○イランの核活動等及び大型通常兵器等に関連する活動に寄与する目的で行われる資金移転防止の措置
外務省告示(1月22日公布)により指定されたイランに対する資金移転の防止措置の対象となるイランの核活動等に関連する活動又は大型通常兵器等に関連する活動に寄与する目的で行われる本邦から外国へ向けた支払を許可制とする。

○原子力供給国グループ(NSG)ガイドラインの規制品目等のイランへの移転については、外為法に基づき、引き続き対応する。


2.3 国連安保理決議による、団体・個人に対する資産凍結等の措置

●国連安保理決議1737号、1747号、1803号及び1929号
国連安保理決議1737号、1747号、1803号及び1929号を受け、「イランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発に関与する者」に対して、外為法に基づく資産凍結等の措置が講じられました。
※2016年1月22日をもって、解除。

●国連安保理決議の履行に付随する措置
閣議了解『国際連合安全保障理事会決議第1929号の履行に付随する措置について』及び閣議了解『国際連合安全保障理事会決議第1929号の履行に付随する措置の対象の追加について』により、外為法に基づく以下の資産凍結等の措置が講じられました。

○「イランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発に寄与し得る団体(銀行以外)・個人」として指定される団体(銀行以外)・個人に対して、外為法に基づく資産凍結等の措置 を実施。
※2016年1月22日をもって、解除。

○「イランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発に寄与し得る銀行」として指定される銀行及び「イランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発に関与する者」として指定される2銀行に対して、外為法による資産凍結等によるコルレス関係の停止措置 を実施。
※2016年1月22日をもって、解除。

閣議了解『イランの核問題に関する国際連合安全保障理事会決議第2231号に基づく措置の履行について』により、外為法に基づく以下の措置が講じられました。

これまで累次に講じてきた国連安保理決議第1737号、第1747号、第1803号及び第1929号に基づく諸措置を解除するとともに、外為法による次の措置を、2016年1月22日から実施されることになりました。

○イランの核活動等に関与する者に対する資産凍結等の措置
外務省告示(1月22日公布)により指定された、『イランの拡散上機微な核活動・核兵器運搬手段開発に関与する者』に対する支払及び指定された者との間の資本取引(預金契約,信託契約及び金銭の貸付契約)等を、許可制とする。
※現在、61団体・23個人が指定されています。

 

3.ウクライナ情勢をめぐるロシアへの経済制裁措置

3.1単独制裁措置
  現在は講じられていません。

3.2 国連安保理決議による制裁措置
  現在は講じられていません。

3.3 米国、欧州連合等との協調による制裁  
ウクライナをめぐる現下の国際情勢に鑑み、この問題の解決を目指す国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、主要国が講ずることとした措置の内容に沿い、クリミア自治共和国及びセヴァストーポリ特別市のロシア連邦への「併合」又はウクライナ東部の不安定化に直接関与していると判断される者として、我が国が指定する者に対する外為法に基づく資産凍結等の措置(支払及び資本取引規制)、並びにクリミア自治共和国又はセヴァストーポリ特別市を原産地とする貨物に対する外為法に基づく輸入制限措置を実施しております。現在、資産凍結等の措置の対象者として、16団体・66個人が指定されています。

  あわせてロシア連邦またはロシア連邦の特定銀行等に対して、外為法に基づく以下の措置も実施しています。現在、ロシア連邦の特定銀行等としては、5団体が指定されています。

 (1) 武器等の輸出制限
ロシア連邦を仕向地とする武器の輸出及び武器技術の提供並びに軍事用途の汎用品の輸出及び当該汎用品に係る役務の提供について、審査手続きを厳格化。

 (2) 資本取引規制
ロシア連邦の特定銀行等による、本邦における証券の発行又は募集の許可制。

 (3) 役務取引規制
ロシア連邦の特定銀行等が本邦において証券を発行し、又は募集するために行われる労務又は便益の提供の許可制。
※注 償還期限の定めのある証券については、当該償還期限が90日を超えるものに限定。