安全保障輸出管理法制の基本である外為法は、わかりにくく難解だとしばしば指摘されます。
他方で、改正外為法が施行され、新たに導入された輸出者等遵守基準に基づき、これまで輸出管理になじみの薄かった中小企業や大学まで含めて、外為法の遵守が求められるようになりました。また、輸出管理法令が遵守されないと我が国や国際社会の平和と安全を損なう事態が生じる可能性も否定できません。これらの状況を踏まえると、法令の内容をいかにわかりやすく一般の輸出者に伝えるかが課題となります。
外為法がわかりにくいといわれる要因にはいくつかあると思いますが、重層構造の複雑さはそのひとつだと思われます。そこで、その重層構造をいったん取り払い、外為法及び政省令、告示、通達等から安全保障輸出管理に関係するポイントの部分を抜き出し、更に、わかりにくい法令用語を噛みくだいてできるだけ平易な言葉に置き換えた上で、体系的に再整理をしてみました。題して、『超訳 外為法』。
初めて輸出管理に携わる方はもちろん、既に理解をされておられる実務担当者の皆様にも、整理の意味でご活用いただけるのではないかと思います。
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