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第14回日本安全保障貿易学会研究大会終了

 第14回日本安全保障貿易学会研究大会は、約60名の参加者を得て2012年9月15日(土)に慶應義塾大学で開催された。今回は午前の自由論題セッションの応募はなく、テーマセッションのみで開催された。
 第1セッションでは、「1540決議を軸にした輸出管理」と題し、国連決議1540についてこれまでと違った観点からの分析を行った。1540決議のテロ対策の側面を報告した後、輸出における防波堤の役を果たす税関の活動、また、これまで海上輸送の観点からSUA条約は議論されてきたが、2010年北京条約(空版SUA条約)に関しての意義などの報告があった。1540決議に関してはこれまでPSIなどの観点から当学会でも討議されてきたが、時間が経過したこともあり、また、1540委員会はテロがなくならない限り2020年以降も続くのではないかと思えることもあり、テーマとして取り上げた。新たな観点の報告でもあり、フロアからの真剣な質疑があり、有意義な報告であった。
 第2セッションでは「トルコの輸出管理」を取り上げた。これまで中国、イランなどを取り上げてきたが、欧州、中東、アフリカ、CIS諸国と交わる位置にあり、経済の成長と共に外交的にもその存在感を増しており、ビジネスや輸出管理の面でも重要性が増しているこの地域の要としてのトルコをテーマとした。イラン・シリアに対する商流としても、近年はトルコの重要性が増している。
 トルコの輸出管理法体系の解説の後、主に経済成長の面から見たトルコの外交・政治の分析の報告があった。その後、トルコ大使館の参事官からイラン、シリアに対するトルコ政府の対応等につき報告があった。トルコは近年輸出に関する重要度が増しており、輸出管理の実務者にとっても非常に関心が高いテーマであった。
 二つのテーマセッションでは、それぞれ現時点で関心の高いテーマであり、産官学のそれぞれの側面からの分析が報告され、フロアからも活発な質問・意見が出され有益な研究大会であった。

2012年9月
日本安全保障貿易学会 会長 青木 節子


青木会長 挨拶


日本安全保障貿易学会 第14回研究大会プログラム

日時:2012年9月15日(土)
    13:00〜15:00 第1セッション
    15:15〜17:15 第2セッション
会場:慶應義塾大学 三田キャンパス 東館8F 大会議室

第1セッション:「1540決議を軸にした輸出管理」  13:00〜15:00

 報告者:宮坂 直史氏(防衛大学校教授)
      「1540決議のテロ対策上の意義」
 報告者:柴生田 敦夫 氏(前 財務省)
      「安保理決議1540号に対する税関の対応」  「(別紙)輸出入関係他法令一覧表」
 報告者:福井 康人氏(南山大学)
      「国際航空保安条約と不拡散−2010年北京条約の場合−」
 司会討論者:浅田 正彦氏(京都大学)

第2セッション:「トルコの輸出管理」  15:15〜17:15

 報告者:福井 誠司氏(日本電気梶j
      「トルコの輸出管理制度概要」  「(別紙)トルコの輸出管理制度概要」
 報告者:間寧(ハザマ・ヤスシ)氏(JETROアジア経済研究所地域研究センター中東研究グループ長)
      「公正発展党(AKP)政権下のトルコ政治経済情勢」
 報告者:Mr.Can Aygun (トルコ大使館 参事官)
      「The current Turkish policy towards Iran and Syria」 (資料はありません)
 討論者兼司会:利光 尚氏(一般財団法人 安全保障貿易情報センター)


会場風景



第1セッション:「1540決議を軸にした輸出管理」
左より 浅田 正彦氏、宮坂 直史氏、柴生田 敦夫氏、福井 康人氏


第2セッション:「トルコの輸出管理」
左より 利光 尚氏、福井 誠司氏、間 寧氏、Can Aygun氏