CISTECのご紹介

21年度に実施したサービス充実、体制整備等の概要

 CISTECにおきましては、この2〜3年の間に、情報提供、調査研究、出版、研修会、データベース、相談等の主要事業について、皆様方のニーズを踏まえた一連の改善措置を講じてまいりました。大きな改善事項については概ね実現しつつあるかと考えておりますが、21年度におきましては、より中期的観点に立った「種まき」的な施策に重点をおいて取り組んでいるところです。  以下、21年度に実施したサービス充実、体制整備等の概要をご紹介させていただきます。

 21年度に実施したサービス充実、体制整備等の概要 (PDF)   

T 中期的な展開をにらんだ取組み

1 輸出管理人材の活用のための環境整備

外為法改正により、輸出者等遵守基準が4月から施行予定であり、輸出者全般に輸出管理の社内啓発普及や該非確認の責任者の設置等が義務づけられることとなります。輸出管理に従事する方々が有する専門性は、今後、他企業や大学等でも求められる機会も増えるものと思われます。
 このような状況をにらみながら、以下のような措置を講じています。

  1. ○ 大学等での輸出管理に関心がある方への募集情報の紹介
    直接は、大学での輸出管理に関心のある方に登録していただいていますが、実際には他企業や国、独立行政法人からの募集情報もご紹介しています。まだ数件と少ないですが、実績は少しずつあがってきています。
  2. ○ 輸出管理アドバイザーの募集
    今後の事業の量的・質的充実を図るために、外部人材として、輸出管理アドバイザーの募集を行いました(約70名の方の応募があり、約20名程度の方に委嘱させていただきました)。今後、中小企業や大学向けのセミナーや講師派遣等も含めてご協力頂く予定ですが、これまで企業内で専門性を高めた方々が多く、退職後もその活用を図るルートのひとつとして位置づけていきたいと考えております。
  3. ○ STC・Expert資格試験の継続実施

      上記の他組織やCISTECでの募集における選考の際には、STC・Expert資格、Legal-Expert資格は重要な判断要素のひとつとなるなど、導入5年目ながら着実にそのステータスは向上しつつあります。昨年11月に東京、大阪にて実施し、約500名の方が受験されました。

2 中小企業や大学をにらんだサービスの充実

これまで、大企業を中心としたサービス展開でしたが、今後上記の通り、中小企業や大学向けも含めた啓発普及が必要になってくると思われます。このような状況を踏まえて、以下のような措置を講じました。

  1. ○ 「中小企業や入門者」及び「大学関係者」向けのサイトの設置
    1. ・それぞれに特化した欄を設置し、わかりやすいガイダンスや関係資料の掲載を行っています。

    2. ・「輸出管理基本情報」のサイトでは、関係の基本資料を集め、ポータルサイトとして中小企業にもわかりやすい資料を掲載しています。

    3. ・大学関係欄でも、文科省通達から各地でのセミナー資料等に至るまで、関係資料がほぼ網羅されています。

  2. ○ 中小企業向け会費の引き下げ
    ・純粋中小企業の会費を、いささかなりとも負担軽減を図るため、引き下げを行いました
     (40万円→35万円)。
  3. ○ 入門者向けe−ラーニング教材の無料提供
    ・これまで賛助会員向けには無償提供していた約3百問から成る入門者向けe−ラーニング教材を、外為法改正を機に改訂した上で、一般向けに開放しました。
  4. ○ 中小企業支援のための体制整備
    ・国が、新年度において中小企業向け輸出管理支援のための事業を行うこととなっていますが、CISTECにおいても、中小企業支援のための情報発信、輸出管理アドバイザーの増員等、啓発普及の充実に向けた準備に着手しました。
  5. ○ 大学会員制度に基づく事業遂行
    1.  ・昨年3月から、「大学会員制度」をスタートさせました。現在、8大学が加入し、セミナー開催、相談等を行っています。
    2.  ・大学会員以外でも、セミナーへの講師派遣を割安な料金設定により、たびたび行っています。
  6. ○ 産学連携学会との連携
    ・大学での輸出管理について積極的に取り組んでいる産学連携学会と連携することとし、同学会作成のガイドラインを含む資料集のCISTECによる発行などを行うこととしました。
  7. ○ 大学向け輸出管理資料集及び大学向けガイドブックの作成(準備中)
    1. ・大学での輸出管理に関連する資料を集大成した資料集を発行することとしました(3月刊予定)。
    2. ・さらに、産業界での経験も活かしつつ、大学での輸出管理のための平易なガイドブックを刊行準備中です。

3 企業グループでの輸出管理の取組みへのサポート    

○ 賛助会費の引き下げ等企業グループでの加入の際の負担軽減

  1.   ・親企業が賛助会員の場合の100%子会社の会費の引き下げを行いまし  た(40万円→35万円)。同措置の影響もあると思われますが、同方針の公表以降、4社の100%子会社が賛助会員となりました。
  2.   ・100%子会社が5社以上、50%超の子会社が10社以上加入した場合に、親企業の会費を20万円引き下げました(3社が適用)。
    ・上記措置は、年度当初に遡って適用しました。

○ 米国DPLリストの子会社も含めた利用の試験的開始

  1.   ・昨年8月より、総合データベースのチェーサー情報のうち、米国のDPLリストをCISTECにて内製の上提供を開始しました。その際、国内及び海外の子会社も含めて利用できるような制度設計を目指し、一部でトライアルを開始しました(本年2月〜)。

○ 経済産業省における海外子会社一般包括許可制度創設に向けた努力

  1.   ・昨年2月の産構審安全保障貿易管理小委員会のとりまとめにおいて、海外子会社との貨物・技術のやりとりに係る許可手続き簡素化が提言されました。その具体化作業に向け、分科会において産業界の意見をとりまとめ経済産業省に提出しました。事務局としてもその作業に積極的に参加し、一定の内容の制度がスタートしました(11月)。

4 外為法改正を受けた解説・周知の取組み

○ 改正外為法解説書の早期発刊

  1.  ・改正外為法は、昨年5月に公布され、11月に施行されています。政省令等がすべて整うことを待つことなく、9月初めの段階で『平成21年改正外為法の解説』と『改正外為法早わかり』を発刊し、極力平易な解説により、産業界等における周知に努めました。
  2.  ・また、「超訳!改正外為法第25条」との資料をHPに公開し、難解な法文の理解促進に努めました。

○ HPにおける「外為法改正」コーナーの設置による情報の早期周知

  1.  ・HP において、外為法改正コーナーを設置し、政省令、通達類のパブリックコメント、公布等の情報の早期提供に努めました。

○ 改正外為法の音声解説教材のHPでの提供

  1.   ・外為法について、パワーポイント資料に音声解説をつけて、HPにて提供しました。セミナーと同様の研修を各個人が受けることができます(イントラネットへの組み込みも可能です)。

5 規制番号国際化(ECCN番号等準拠)実現に向けた取組

○ 人的体制強化によるECCN番号等への準拠に向けた基礎作業の促進

  1.  ・規制番号の実質的な国際標準であるECCN番号への準拠は、産構審小委員   会とりまとめにおいてもその検討が提言されたところです。
  2.   ・これを踏まえて、総合部会と貨物部会の連携の下、対比等の作業が行われましたが、今年度からは「規制番号国際化実現WG」にて検討が進められ ています。CISTEC事務局でも人的体制を強化し、その作業の加速化を図っ ています(対比表の作成とITシステムへの組込み等)。

6 CISTECの国際的プレゼンス向上の取組み

これまで、経済産業省からの委託によるアジア地域でのアウトリーチ活動や、アジア輸出管理セミナー、国際交流分科会による訪欧・訪米ミッションの派遣等の諸活動を通じて、CISTECの活動の紹介、国際認知度向上に努めてきましたが、今年度は、以下のような国際セミナーに参加し、認知度向上に努めました。

○ 国連の1540会議に係る国際セミナーへの参加

  1. ・昨年10月初めに行われた国連の1540号決議に関する国際セミナーに、先方からの要請によりパネリストの一人として参加し、CISTECの活動について周知に努めました。

○ 米国国務省によるアウトリーチセミナーへの参加

  1. ・昨年6月、米国国務省主催によるトルコでの国際アウトリーチセミナーに、ゲストスピーカーとして参加し、CISTECの活動の紹介を行いました。

<今後の検討課題>

輸出管理の世界では、中期的課題として、以下のような点が大きなものとしてあるかと思われます。CISTECにおいても、それらの検討においてどのような貢献ができるか検討していきたいと考えております。

  1. @ 経済産業省における許可の円滑化、早期化に向けた申請企業側へのサポートのあり方
  2. A より平易な輸出管理法体系のあり方
  3. B 米国等の規制緩和動向等も踏まえた規制緩和のあり方
  4. C 米国の再輸出規制の緩和のあり方

 

個別の事業に関する取組み

各事業における大きな改善措置は、平成19年度、20年度の両年度において概ね実施しておりますが、21年度は、以下のような取組みを行っています。

○ 電子出版の実現に向けた準備継続

  1. ・ガイダンス類等の書籍について、電子出版を行うべく準備を進めてきておりますが、利用する外部システムの問題があり遅れております。近々のうちに販売開始ができるよう、作業を急いで参ります。
    ※ イメージは、書籍をPDF化し、検索、携行等ができるようにするものです。

○ DPLリストの内外子会社も利用可能なシステムの具体化作業

  1. ・上記にご説明したように、トライアルは行っており、新年度に本格展開ができるよう、料金設定等の検討を行っています。

○ 汎用品の大量破壊兵器への応用可能性の図解資料の作成

  1. ・産業界では、汎用品の規制理由がよくわからないままに規制を受けているというもどかしさがあります。そこで、その理解の一助とするために、ジョージア大学の協力の下に、具体的な大量破壊兵器での利用可能性について、わかりやすく図解した資料を作成しました。年度内に発行予定です。

○ Google輸出管理ニュース(日・英版)の再開

  1. ・Google輸出管理ニュースについては、カスタム版の共有機能を利用して、CISTECのHPにおいて提供してきましたが、同機能の提供が中止されたため、中断を余儀なくされていました。
  2. ・他方、最近になり別機能の利用により同様のサービスが提供できることが判明し、2月から再開したところです。今後、キーワードの拡充等に努めていきたいと考えています。

○ 啓発用DVDの英文版の発行

  1. ・昨年度に発行した啓発普及用DVDをベースとして、英文版のDVDを作成しました。海外現地法人における啓発用資料としてお使いいただけるかと思います。

○ 会員用待合室の設置

  1. ・委員会活動等でCISTECに来訪される場合等、時間調整等の際にご利用できるよう、小さいながら、会員用待合スペースを設けました。雑誌等を置いてありますので、ご自由にご利用ください。

<今後の検討課題>

今後、各事業について、以下のような点について、個別具体的に検討していきたいと考えております。積極的、建設的なご提案を歓迎しますので、なにかあれば、是非お寄せ下さい。

  1. @ より広汎かつ効率的な情報提供のあり方(データベース、チェーサー情報、電子書籍の拡充も含む)
  2. A わかりやすい啓発・解説資料の提供の具体策(音声、フラッシュ等の活用を含む)